インド日記 ~七福神~ <第6話>

srspo-001aインドで寺院を拝観している時、どこからともなく近所の人が現れ説明をしてくれる事があります。勝手に説明されて後でガイド料とか言われると嫌なので取りあえず断りますが、タダでいいよと言ってくれる人もいます。

一度私がヒンドゥー教の寺院にバスで訪れていた時の事、バスの中で制服を着た学生と話をしました。この寺に行くんだよと言ってガイドブックを見せていて、降りるバス停が彼の家と同じだったので一緒に降りました。バイバーイと言って寺を見物していると、さっきの男の子が私服に着替えて話しかけてきました。

インド人の顔は全部同じに見えるし、私服に着替えた彼はただの大人の男にしか見えず、誰よ、あっち行ってよ!ガイドして欲しくない!となりました。

そしたらさっきバスの中で話した僕だよ、制服を着て外国人と話をしていると目立つから、着替えて君にこの寺の話をしてあげようと思って来たんだよと、地元のガイドが居た方が知識も深まるでしょ、と寺を案内してくれました。

彼だけでなく、どこからともなく現れた親切なインド人が案内をしてくれる事があります。何の寺か分からずに見ていても、ここは学問の神様を祀った寺なんだ、ここは、富の神様の寺なんだ、と教えてくれて、私が日本人だと知ると、知恵の神様サラスヴァティーは、弁天様、富の神様クーベラは毘沙門天だと言う事を教えてくれた人が居ました。

日本の七福神は、日本人の顔をしていますが、元はインド人の顔をした神様達だったんですね。それを和風に変えて馴染み易くして、恵比寿様を加えて七福神は日本で浸透したと言われています。七福神の中では恵比寿様だけが純日本製の神様なのでした。

私はツアーでインドに行った事がないので、この様な話を聞くと、経験の幅がぐっと広がります。

個人でインドに行ってインドが大嫌いだ!と言っている人をたまに見かけますが、インドは紛れもなく日本のルーツだと思います。それを嫌う事は自分自信を嫌っている事だと思うのです。インドの事をよく知りもせずに、嫌いにはなってほしくないのです。

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