インド日記 ~バナラシー~ <第4話>

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インドの中でも一番インドらしい場所がバナラシーと呼ばれる町です。
日本の方はこの都市の名前は知らないかもしれませんが、インドの写真と言えばタージマハルの次に出現率が高いのがこの町の、偉大なるガンジス川の写真だと思います。

バナラシーはヒンドゥー教の聖地である為、インドや他国のヒンドゥー教徒が死ぬまでには一度訪れたい場所だそうです。観光地でもある為外国人の姿も沢山見られますし、日本人が経営している日本人宿もありました。

ただこの町には観光人が多い為か、インド人がごちゃごちゃ言って来て2~3日いるといつも脱出したくなるのです。

私はただ聖なる日の出をガンジス川で見たかっただけで、朝4時30分に起きて真っ暗な中メインガート(沐浴場)まで歩いていきました。そこには沢山沐浴をしている人がいて、うわぁ、インドだぁ!と言う気持ちがこみ上げてきました。

ヒンドゥー教徒が沐浴をするのは罪を洗い流す為です。強烈に汚いこの川の流れが罪を洗い流してくれるそうです。聖なる水だ、飲めと言って渡してくる信者もいます。潔癖に出来上がっている日本人がこの川で沐浴をして病気になる事は有名な事ですが、私は怖くて触ることもできませんでした。

しかし朝に夕に罪を洗い流さないといけないくらいインド人は日々何度罪を犯しているのだと思いましたが、後で分かった事では、人は故意にも不本意にも悪い行いをしており、それが他人や自然を傷つけている事があるので、その自分の犯した罪を許してほしいみたいなのです。

そして私が日の出を見ながら感動をしていて、ぱちりと最後に写真を撮りました。そうしたらインド人が近づいてきてここは撮影禁止だ、写真を撮ったので罰金だと言ってきたのです。

確かにバナラシーには火葬場があり、火葬場では写真は禁止です。(これは死体を燃やしているからで、お葬式の写真を撮られて気分のいい人は居ませんので、モラル的な問題です)その事はもちろん知っていましたし、火葬場でもないただの川の写真を撮ってこの様な事を言われた私の気持ちは朝一からとても悲しく、腹立たしくなりました。

この様な罵声を1日中浴びていると本当に嫌になりますが、日本に帰って来ると、またあのガンジス川が見たいなと不思議な程にインドが恋しくなります。

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